【隷書体】(れいしょたい)

 絵画的な自由な形の象形文字や(手書きの)篆書体を簡略化したものです。

 秦の時代、中国では竹簡といって、竹を板状にし、表面を焼いてなめらかにした上に文字を書いていました。

 それを糸でつなぎ合わせ書籍としました。本を数える単位の「冊」という文字も、この竹を糸でつなぎ合わせた形からできました。)

 主に役人が公文書などに使う目的から字形を統一しようと考案されて出来ました。

 一定の幅の竹簡(ちくかん)に収まるように、そして一行(一枚の竹簡)に多くの文字を書くためにやや扁平で横幅を抑え、四角形にデザインされています。

 もともとは、筆を立ててゆっくりとした運筆で書く書体ですから、やわらかく読みやすい字形になっています。